インドの政策転換? インド政府発行の仮想通貨計画

仮想通貨の流通に反対してきたインド政府発行の仮想通貨の計画についての記事です。

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LAKSHMI,ヒンズー教の富の神様、これが通貨の名前の予定だそうです。まずは皆さん、この名前を見たら他の記事でも追いかける価値はあります。

記事によりますと、ビットコインの規制をかけたインド政府もブロックチェーンの技術に対しては評価しているようで、自分たちもイニシアチブをとらなくてはいけないという認識はあるようです。また、マネーロンダリングやきちんとした規制をかけることを考慮すると、自分たちで仮想通貨を保持するべきではという意見が今回のプランの理由のようです。

もちろん、この記事の中でも石油でバックアップされたベネゼエラのペトロと、イランの政府発行通貨との比較を書いてありましたが、今回は私の意見でいいますと、仮想通貨のポトフォリオに入れられる通貨になるのではないかと思います。

まづは、インド政府の国際的な立ち位置です。

冷戦時代はソ連寄りの政策をとっていたインドですがそれは中華人民共和国を隣国にかかえていたこともあります。特に反米であったわけでもなく、ソ連から援助、その後米国から援助をひきだしています。現在は世界最大の民主主義国家といわれ、敵対関係にある親中パキスタンという国と国境を抱えて、中国とも国境問題をかかえています。

それをみこして、米国、日本もインドを対中包囲網に入れたいのは自然の流れですね。

2007年に始まった、日米豪印戦略対話で始まった4か国の関係は

日本 親中、民主党から自民党への政権交代

米国 トランプ政権による対中圧力

豪州 ターンブル首相就任によル対中強硬政策

インド モディ政権、上海協力機構への入会等ある程度の中国との協力をおこないながらの中国の領土政策に反対

によって、最近はなされるダイヤモンド構想等で中国の帝国主義的な拡張に対抗する重要メンバーとなりました。

もちろん、イラン制裁に反対して、石油は買い続けているようですが、アメリカにとっては、共産中国の抑え込みが最重要で、ソ連封じに使おうとした中国の立ち位置でしょうし、アメリカが世界に広めたい自由選挙、言論の自由もある世界最大の民主主義国家です。

このような立ち位置にいるインドが仮想通貨を発行しても、ベネゼエラの仮想通貨発行と同時に米国が制裁をかけたのとは真逆の扱いになるはずです。

また、インドが今世紀後半に世界一の経済大国になると予想されています。このような立ち位置にいるインド政府発行の仮想通貨は将来的に有望な国家の国債を保持するのと同様に魅力的な投資先になるのではないでしょうか。