失敗国家内の裕福層と仮想通貨

ベネゼエラに関する記事です。ハイパーインフレーションのベネゼエラで、自国の通貨のみならず、自国のペトロ(仮想通貨)すら見向きをされない中、やはりビットコイン等に富の流失が始まっているようです。

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記事によりますと、ベネゼエラはひどいインフレ状態で、世界で初めての政府発行の仮想通貨もまったく自国民は興味をしていないそうです。理由はベネゼエラ政府が仮想通貨のペトロにたいして、あまりにも秘密事項が多く、透明性がない過疎通貨だからが理由だそうです。

その反面、ベネゼエラ国民は仮想通貨に対して興味がないのではなく、毎週のようにビットコインの取引高は最高を更新し続けているそうです。

今回のニュースの行間を読みますと、重要なのは今までの、失敗国家に住む裕福層は闇ドル(公正な為替取引以外で得たドル)等に変えて、うまくいけば海外預金、そうでない場合はタンス預金等をして、できる限り、自分の資産を守るようにしてきました。それによって、海外からの資産が逃げてくるアメリカではそれだけで、経済が潤っていましたが、今後はそんなことがなくなるのかもしれません。

要するに、今までのドル、ユーロ、円、ポンド、スイスフランの役目をベネゼエラにおいては裕福層から中間層を含めてビットコインがその役割を初めているというニュースだからです。

そして、国であっても、透明性のない仮想通貨を創設しても相手にされないということを今回は証明しています。ベネゼエラは政府発行の為に世界中が飛びつくだろう。海外の資産を欲しいからその中に自国の国民はいらないと判断しましたが、結果としては、自国の国民が一番自分たちの政府に対して信用していないことを証明しました。どっちにしろ、ベネゼエラ国民はペトロを仮想通貨ではなく、詐欺通貨ぐらいしか思っていないからです。

今回はベネゼエラだけですが、世界の発展途上国には驚くほどの裕福層がいます。自国通貨、自国経済、政治体制が悪く、ドル等のハードカーレンシーとよばれる信頼のある通貨に換えることができず、自国内で遊んでいる資産をこれからすごい勢いで仮想通貨に代わっていく可能性があります。

その時に流入する資産によって、仮想通貨の価値は今以上に上がる可能性が高いのが現状です。それ故に、短期での価格暴落のある仮想通貨もこれから、もう一段階の価格高騰があるのではないでしょうか。