ベネゼエラ政府、WTOに提訴 仮想通貨ペトロが売れないのはアメリカ政府のせい?

お門違いのような気がするWTO提訴が起こりました。

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記事によりますと、ベネゼエラ政府の見解として、自国の仮想通貨ペトロが流通しないのはアメリカ政府のせいでアメリカ人が買えないからとWTOを提訴したようです。今回のアメリカのベネゼエラペトロに対する差別は貿易サービスにおける一般協定の第一条に触れるとしたのが理由です。また、記事にはベネゼエラがひどいインフレと食糧不足で自国通貨のボリバーが使えないことを説明していますし、ペトロが使えないボリバーと米国の経済制裁から逃れるために採用されたことを記事に紹介してます。

独裁者たちは政府の意向で国民、人民を動かせると考えているのが大きな間違えですね。以前、ベネゼエラのチャベス政権の時にブッシュ大統領に挑戦的なことを数多く行ってきました。その当時は石油価格も安定して、アメリカのガソリンスタンドの運営はベネゼエラにかかっているといわれておりました。アメリカ国内でベネゼエラが反米とわかっていても、アメリカの市場が必要としていたためにブッシュはありとあらゆる反米発言に沈黙を貫きました。つまり、アメリカの大統領はいくら外交権の独裁的な権限をもっていようとアメリカ国内の市場の要求は無視できないのです。今回はアメリカの国民がペトロを欲しがっていたら、現在のような状態にはなっていないでしょう。国が発行しようと、民間が発行しようと、価値を決めるのは市場であることを理解できない限り、このペトロの迷走は続いていくのではないでしょうか。