失敗国家から始まるケンタッキー・フライド・チキンの仮想通貨支払い

インフレの激しい国で以前ドル支払いでファーストフードを買ったことがありましたが、やはり仮想通貨での支払いが始まりました。英語の読める方はどうぞ。

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ベネゼエラのKFCがDASHでの支払い決済を始めるそうです。まずはカラカスにある1店舗で導入して、その後24店舗に広げる予定だそうです。現在ベネゼエラではサンドイッチのサブウェイ、アメリカ系のピザチェーンのパパジョーンズでもDASHでの支払いを受け付け始めているそうです。また、地場のデパートでも決済に使われているそうです。

世界一のハイパーインフレーションであるベネゼエラは現在レストランでは先払いがルールであると他の英語の記事で書いてありました。理由は食べている間に値段が上がってしまい、メニューで提示している値段で後払いではなりに合わなくなっているからだそうです。どうやってメニュー、値段を提示しているのか、仕入れ、売上、支払い。すべての帳簿をつけていてもどのように利益、原価を確定するのか私には理解できません。今までですと、このような国に行ったときには米ドルを保持して支払いに使ったことがありました。お金を現地の金に換えるとその時から損をしていくのみならず、現地の店でもドルなら値段がかわらず、またお徳な値段をだしてくれたからです。まだ、ファーストフード店で、米国内でも現金支払いが一般的だったころの話です。今では日本ですらデビットカードで支払いを受けるようになっているのでカードでの支払いは発展途上国でも一般的なんでしょう。店舗にとっても、そんな週締めが月締めのクレジットカードの支払い受け入れはハイパーインフレーションの国では経営者にとっては非常に悪い条件以外何でもありません。このような国にとって、カード支払いのデジタル通貨の中に仮想通貨を入れることは必然的になってきますし、現金支払いは現地通貨でなく米ドル、デジタル支払いは仮想通貨でお願いするのかもしれませんね。

今回のKFCはまずベネゼエラでの仮想通貨での決済をはじめ、他の失敗国家にも広がっていくでしょう。そして徐々にノウハウを得ていき、失敗国家の隣国やインフレの激しい国で導入、広げていくことになり。仮想通貨の支払い決済システムは、先進国よりもまず、失敗国家とその周辺の発展途上国から先進国の店舗に広がるいままでのビジネスモデルの逆をいくことになるのではないでしょうか。

そして重要なのは経済的に失敗した国の法定通貨が失敗国家にすむ国の国民から無視され、市場経済から価値のついた仮想通貨を優先的に使っていく世の中が始まることです。国家も無責任に中央銀行が通貨の発行ができなくなるということです。

そして、そのような失敗国家の国民が国を超えて失敗国家同士の取引で仮想通貨を使っていくでしょう。そして、失敗国家のみならず、インフレが少し高い国や、国家破産を起こす国の国民は米ドル保持と一緒に仮想通貨をより保持していくのでしょう。

究極な言い方をすると、今世紀終わりには、米ドル、ユーロ、円、スイスフラン、英ポンドプラスビットコインイーサリアム等。いくつかの生き残れた法定通貨と主軸の仮想通貨だけになってしまうのかもしれません。

しかし、国民に健康で安全な生活を提供できない国が経済運営をすることができなくなることを意味していますしそれによって北朝鮮のように配給を使った人権弾圧もできなくなるでしょう。それ故に、失敗国家からひろがる仮想通貨決済は流通増加に伴う価格上昇以上に世界の人々にとってはある意味福音かもしれません。