1ドル=1Tether(USDT)のステーブルコインが市場で93セントになりました。なぜ?

ステーブルコインはドル、ユーロにペッグされている安定通貨とされていますが、そこは市場原理のみで価格が乱高下する仮想通貨です。1ドル保障されていながら、それ以下もあり得ることを証明した記事です。面白いと思って理由をご紹介します。英語の読める方はどうぞ。

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記事によりますと、1ドルにペッグされたTetherが市場で95セントの価値になったそうです。1ドルにペッグされながらどうしてこうなったのでしょう。

実際、Tetherは一度93セントまで落ちているそうです。1ドルに保障交換できる1Tetherが1ドル以下で購買できるのでは、どこがステーブルコインなのでしょうかと思うでしょう。

一つ目の問題として現在のステーブルコイン市場では、1ドルにペッグされた競合のステーブルコインがいくつかあるそうで、前ほど市場が熱くなるほど盛り上がる通貨にTeherが選ばれていないのが一つ目の理由です。要するに市場の需要がないのが一つの問題です。

二つ目の問題としてTeherを保有する人は現在の価格をみて市場で売ることはないからです。いつでも1ドルに交換できるから1ドルで購買したTeherを交換所の市場価格で取引する寛容な投資家は普通いません。要するに、交換所で売り切れ状態になってしまって、Teherを供給する人がいないために、買いたい人が買えない=需要ゼロの通貨となっていることです。

今回起こった問題が他のステーブルコインンにも起こる可能性があると記事は締めくくっています。

私は、1ドルにペッグされたステーブルコインがどこまで上がるかだけを考えていましたが、逆もあったんですね。でも、93セントになろうが、95セントになろうがだれも売らないから意味ないと言えば意味ないのですが。

それでも、例え、1ドル以下の評価になったとしても、Teherを発行するところが1ドルで交換しないといったわけではありません。1ドルで交換できる限り、大型のポトフォリオを組んでいる人を除けば、未来を考えて通常の銀行にいれているよりはいいのではないでしょうか。