インドの中央銀行がデジタル通貨(CBCC)の導入をきめました。

仮想通貨導入とはいっていませんが、デジタル通貨の導入をインド準備銀行(中央銀行)が決めたようです。

cointelegraph.com

記事の前に簡単にデジタル通貨、仮想通貨の違いを説明します。

デジタル通貨

国の発行する通貨をデジタル化する通貨、例えば、JR東日本のSUICA,コンビニでつかえるEDYなどがわかりやすいと思います。お金をチャージして、その分使える通貨です。

仮想通貨

説明はいらないでしょうけど、国に依存しないバーチャル上の通貨。ビットコインがその例ですよね。

最近の各国政府は以下の導入を検討しています。

CBDC (Central Bank Digital Currency)

中央銀行の発行するデジタル通貨

CBCC (Central Bank Crypto Currency)

ベネゼエラのように、政府の発行する仮想通貨

CBDCとCBCCは現在ブロックチェーンの技術の分散化台帳を使用しているのが一般的です。現在、多くの国で検討されているのがCBDCの導入です。CBDCが導入されますと以下の利点があります。

1)送金、決済の効率化 (送金費用、時間短縮)

2)ブロックチェーン技術による送金の透明性

3)紙幣印刷の削減

4)仲介業者を省ける(CBDCがもし民間まで広がると、現金でなく、デジタルのお金を送るので銀行のような仲介人がいらなくなる可能性があります。)

説明はこれぐらいにして記事から行間を読んでみます。

記事によりますと現在のインドはCBCCの導入で、紙幣の印刷費用の削減とデジタルマネーへの対応と書いております。また、中央銀行は今回の決定で仮想通貨が中央銀行の金融政策に影響を及ぼす可能性が高いので気を付けてみていきたいと言っておりました。

そして今回のこの決定にどのような影響があるかを説明します。

現在、インドは世界で7番目の経済規模で、近いうちにフランス、イギリスを抜いてトップ5の規模になります。人口も6年後にはインドが中国を抜いて世界一番になる予想が出ています。人口ピラミッドも中国とくらべても若い層が多く、これから国力、経済力の急成長が予測されます。

政府がCBDCを推し進めると、国全体でキャッシュレスの経済がひろがる速度を速めることは確かです。いろいろな支払いにデジタル上の通貨が使われ始めると、デジタル通貨の苦手な人の使用も避けられなくなり、デジタル通貨にたいする障害(特に年配、貧困層)は減っていきます。

それによって、ルピーベースのデジタル通貨での支払いのほかに、多くの民間企業は仮想通貨での支払いをサービスオプションで入れていくことは間違いないでしょう。これによって、仮想通貨の流通も莫大に広がる土壌をつくってくれる政府の政策決定であると思います。それ故に、今回のインドのCBDCの導入決定は、将来の仮想通貨の流通量、価格上昇に大きな影響を与える決定ではないかと思い、ご紹介しました。